高倍率(3000倍)でヒト精子を観察し、精子頭部・中間部・尾部によって形態良好精子を選別し、卵細胞質内精子注入法(ICSI)を行う手法(IMSI)を実施する際、運動精子が選択されていれば、精子頭部・中間部・尾部の形態異常の有無によって、ヒト精子受精能・ヒト精子染色体異常率に差のない可能性が示唆された。 IMSIを行う場合、3時間までの観察環境・観察時間は、ヒト精子受精能・ヒト精子染色体異常率に悪影響を与えないことが確認された。 IMSIによる精子形態分類が、生殖医療(人工授精・体外受精・顕微授精)の予後予測因子となるか、今後も検体および臨床データを蓄積し検討を行っていく。
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