研究課題/領域番号 |
24791750
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小村 豪 東京大学, 医学部附属病院, その他 (00601139)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 下咽頭癌 / タキソテール / 感受性 |
研究概要 |
まず、下咽頭癌と声門上喉頭癌は部位も隣接しており、頸部リンパ節転移の様式、生命予後、ならびに根治治療とともに喉頭温存の可否が治療を決定する上で重要であり、下咽頭癌と共に声門上喉頭癌症例も実験対象に含めることとした。進行下咽頭癌および声門上喉頭癌に対しTPF(タキソテール+5FU+シスプラチン)療法を導入化学療法として行った症例で、治療前のパラフィン埋包標本を入手できた27症例に対し、ウサギ抗ヒトCYP3A4ポリクローナル抗体ab1254(CHEMICON International)、およびab3572(abcam)を用いて免疫染色を行ったが。各々について121℃20分あるいは95℃30分の賦活化処理、一次抗体を400倍、および1000倍で反応を試みたが、発色が得られなかった。耳鼻科処置用のファイバー鉗子での生検検体での検体量が不足している可能性も考えられたため、次に導入化学療法後無効例に対し、根治手術を行った8例についても切除切片を用いて、同様の行程を行ったが発色が得られなかった。次に同手術検体を用い抗原賦活液をS1700(Dako)に変更し、CSAII法を用い一次抗体を1000倍にして免疫染色を行ったところ、全例発色が得られた。ただし、同行程を再度27例の生検検体で行ったが、辺縁が強く発色しすぎてしまい、CYP3A4発現の程度の差を見るのには困難と考えられた。次年度はCYP3A4のみではなく乳癌でももう一つの感受性予測因子として示されているβ-tubulinについても同様の検討を行い、進行下咽頭癌および声門上喉頭癌に対する導入化学療法に対する感受性予測因子の発見をしたいと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
生検検体に対する抗CYP3A4抗体の適正の希釈倍率および賦活方法が定まらないため。
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今後の研究の推進方策 |
CYP3A4のみではなく乳癌でももう一つの感受性予測因子として示されているβ-tubulinについても同様の検討を行う予定である。また、TPF療法を行った進行中咽頭癌および声門上喉頭癌に対する導入化学療法に対する感受性予測因子の検討も同様に行いたいと考えている。
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次年度の研究費の使用計画 |
他のCYP3A4抗体及びβ-tubulin抗体の購入およびそれに伴う免疫染色法に必要な消耗品、薬品の購入が必要である。
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