研究課題
本年度はCAP3A4について抗体を変更し(abcam社、Anti-Cytochrome P450 3A4 antibody (ab3572))、当科にて2008年以降に導入化学療法としてTPF療法を行った中下咽頭癌40例について免疫染色を行ったが、奏功率、ならびに疾患特異的生存率共に有意差を認めなった。中下咽頭癌の放射線治療後救済手術例の臨床的検討を各々、頭頸部癌(39(1)55-59)、頭頸部外科(23(3)343-348)に投稿し、掲載された。また、その双方の結果から放射線治療後の救済手術において、中咽頭癌と比較して下咽頭癌の方が治療成績が良いことを明らかにし、AAO-HNSF(バンクーバー)にて口演した。ならびに英文誌Laryngscope(DOI: 10.1002/lary.24695)へ投稿し、掲載された。下咽頭癌については手術例に対し、予後因子を検討する事としたFAK(focal adhesion kinase)が他癌において、予後、転移と関連があるとの報告があり、FAKについて当科での下咽頭癌手術治療例において、免疫染色学的検討を行うこととした。mouse immunoglobulin G (IgG) anti-FAK monoclonal antibody clone 4.47 (Millipore, Billerica, MA)を用いて2004-2013年の間に当科で手術治療を行った下咽頭癌手術治療例94例を対象として免疫染色を行い、術後無再発生存率 (p=.0002)、粗生存率は72%/55%(p=.01)と双方とも高発現群は有意に予後不良であることがわかった。平成26年度は本研究結果を学会報告、ならびに英文誌へ投稿すること、ならびに下流のcascadeについて明らかにしていきたい。
3: やや遅れている
CAP3A4でのTPF療法の感受性予測は困難と判断した。
平成26年度は本研究結果を学会報告、ならびに英文誌へ投稿すること、ならびに下流のcascadeについて明らかにしていきたい。また、p53との関連性も示唆されており、この関連についても明らかにしていく。
25年度はCAP3A4の検討につき、有意な結果が出なかったため、研究計画の変更を余儀なくされた。その為、研究の進行が遅れた。下咽頭癌については手術例に対し、予後因子を検討する事としたFAK(focal adhesion kinaseの検討につき平成26年度は本研究結果を学会報告、ならびに英文誌へ投稿すること、ならびに下流のcascadeについて明らかにしていきたい。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (3件)
Japanese Journal of Clinical Oncology
巻: 44 ページ: 564-569
10.1093/jjco/hyu042
Laryngscope
巻: 未定 ページ: 未定
DOI: 10.1002/lary.24695
Cancer
巻: 119 ページ: 2005-2011
10.1002/cncr.28015
頭頸部外科
巻: 23 ページ: 343-348
頭頸部癌
巻: 39 ページ: 55-59