研究課題
本年度はまず当科に於ける進行下咽頭癌に対し、咽喉頭摘出術を行った症例について予後解析を行い、疾患特異的生存率は53%、局所制御率は76%であった。また、術後病理学的転移リンパ節個数が4個以上の症例は有意に予後不良、かつ遠隔転移出現率が高いことを明らかにした。これらについて英文誌に掲載された。(Int J Clin Oncol, in press) また、進行頭頸部癌手術例について併存症を有する症例は予後不良であること、遠隔転移を来たしやすいことを明らかにし、英文誌に掲載された。(Head Neck, in press)次に下咽頭癌手術症例に対し、FAK(focal adhesion kinase)が他癌において、予後や転移と関連があるとの報告があり、免疫染色学的検討を行なうこととした。87症例に対し、また、ウエスタンブロットを免疫染色でのFAK陽性、陰性の代表例について行い、陽性例でタンパク発現が亢進していることを確認した。これらについて現在英文誌に投稿し、現在revise中である。FAKの下流のcascadeについてTP53、PIK3CAの変異検索をゲノムDNA抽出ののち、PCR法にて決定すること、また、PIK3CAの増幅についてqPCRを行なうことに現在着手している。
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