中耳正円窓経由でタンパク質を投与したときの内耳への導入効率をアダルトモルモットを用いて調べた。また、細胞死を抑制する蛋白質(XIAP)を投与し、騒音性難聴の抑制効果を検討した。運搬媒体としてはゼラチンスポンジを用い、細胞内への移行を良くするため細胞透過ペプチド(CPPs)をタンパク質に付加した。 タンパク質を投与後、12時間から48時間後まで内耳内にタンパク質の発現を認め、2回投与の有用性と処置後内耳障害のないことを示した。また、騒音難聴処置前のモルモットに同様の方法でXIAPを投与し難聴処置をしたところ、コントロール群と比較して高音域で難聴抑制効果を認めた。
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