研究概要 |
手術適応となったポリープを伴う慢性副鼻腔炎患者(CRSwNPs)を対象として、データベースを作成して自覚症状スコア、CTスコア、鼻ポリープスコア、血液検査所見(血清総IgE値、RASTscore、血中好酸球数)を評価して記入した。さらに採取した副鼻腔粘膜組織をホルマリン固定し、HE染色した標本を400倍の視野で、上皮下組織の最も好酸球が浸潤している部位を選んでカウントした。また、術中採取した副鼻腔粘膜組織に重さ0.1gあたり1mlの生理食塩水を加えhomogeneizerにてon iceでhomogenizeした。その後4℃で10分間3,000rpmで遠心し、上清を凍結保存した。また、副鼻腔に貯留しているムチンも同時に採取し、生理食塩水で等倍に希釈し、4℃で10分間3,000rpmで遠心して上清を採取、凍結保存した。そのうち3検体についてIFN-g、IL-5,IL-13, IL-33の測定を行った。また採取した副鼻腔粘膜を走査型電子顕微鏡(SEM)と透過型電子顕微鏡(TEM)にて観察しBiofilmの同定を行った。さらにLive/Dead BacLight Kit(Invitrogen, Molecular Probes, Eugene, OR)にて染色し、共焦点レーザー顕微鏡にてBiofilmの同定を行った。 各種サイトカインに関しては測定出来ているが、Biofilmは同定出来ておらず、今後の検査の精度を上げていきたい。また全体的に今後検体数を増やして有意差検定していく予定である。
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