ヒトの舌粘膜の知覚閾値測定法を考案し、舌痛症患者、中耳手術後の舌神経障害において閾値変化を評価した。モノフィラメント、ディスクリミネーター、電気刺激を用いて検討した結果、ディスクリミネーターと電気刺激において有用性が確認できた。特に電気刺激は障害程度を反映すると思われた。今まで知覚閾値に関して見解が一致しなかった舌痛症患者では有意に閾値が上昇することが確認できた。また中耳手術後の鼓索神経障害でも閾値が上昇することより、鼓索神経に含まれる、または伴走する舌神経の障害がしびれの原因であることが示唆された。
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