本研究は癌細胞のautophagy (自己消化)と免疫応答の関係を解明し、頭頸部癌に対する新しい癌免疫療法の開発を目指すものである。我々は74例の舌癌検体における3種のautophagy関連分子の存在と、抗原提示分子の発現、さらに癌組織に浸潤する3種の免疫細胞と、臨床病理データ・予後との相関を評価した。その結果、autophagyはリンパ球の浸潤や抗原提示分子の発現を促進する一方、同時に腫瘍の悪性化や予後の悪化に関与していることが分かった。この結果はCancer Science誌に掲載され、その他にも4本の英文原著を発表した。
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