研究課題
加齢黄斑変性症(AMD)や糖尿病網膜症は失明疾患の上位にあるが、最新のVEGF抗体投与は比較的良好な結果が報告されている。しかし繰り返しの長期間投与が必要で、終了の時期は全く不明である。今回のテーマは治療法のテーラーメイド化と投与方法の最適化、並びにVEGF刺激因子を検討することを目的とした。そして今年度(26年度)は、特にVEGF刺激因子を検討することを目的とした。まず昨年度作製した網膜色素上皮細胞(RPE)に虚血などのストレス応答の中枢に近いhypoxia-inducible factor(HIF)因子結合elementをプロモーターに持つGFP遺伝子を組み込んだ細胞を再度作製し、さらにベクターを含まない細胞とともに通常培養、低酸素培養、低酸素培養とさらにグルコース除去培養を行い、最もVEGF発現が増強される低酸素培養+グルコース除去培養の結果をその他の群と比較し、プロテオミクス解析を利用して、VEGF発現に影響を与える因子を解析した。その結果、既知の遺伝子ファミリーの存在が重要な役割を担っていることが推測されたため、real-time PCRとウェスタンブロッティングで追加解析を行った。その結果遺伝子発現をsiRNAで抑制するとVEGF発現が抑制されることが判明した。この因子はすでにKOマウスが作製されていたために、凍結胚から個体の作製を行い、繁殖を行った。現在解析できるまでになったために、まず光凝固誘発の脈絡膜新生血管マウス動物モデル作製から開始・評価予定である。
すべて 2014
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件)
Adv Exp Med Biol
巻: 801 ページ: 837-843
10.1007/978-1-4614-3209-8_105.
Acta Biomaterialia
巻: 10 ページ: 680-687
10.1002/adhm.201400114.
Advanced Healthcare Materials
巻: 3(10) ページ: 1555-1560