研究課題
1)遅発性網膜色素変性症モデルマウスでの薬剤効果の判定視細胞変性が緩徐におこる網膜色素変性症モデルであるrd12に発症後と考えられる生後1年齢から、薬剤(VCP阻害剤)投与を試み、光干渉断層計にて、視細胞の減少抑制効果があるか、長期経過を見た。視機能に関しては、網膜電図検査にて検討を行った。その結果、薬剤投与群にて、わずかではあるが、網膜の厚みが非投与群と比べて厚いことがわかった。また、明順応下での網膜電図b-波振幅も、薬剤投与群で有意に保たれることがわかった。2)網膜色素変性症モデルウサギへの薬剤投与網膜色素変性症モデルである変異ロドプシンのトランスジェニックウサギに経口にてVCP阻害剤投与を試みた。変性には数カ月を要すとされることから、2,3,4カ月齢にて、光干渉断層計を用い、視細胞の減少抑制効果があるか、経過を見た。視機能に関しては、網膜電図検査にて検討した。その結果、薬剤投与群においては、有意に網膜電図の振幅が保たれ、また、網膜厚も保たれることがわかった。以上より、遅発性網膜色素変性モデルマウスおよび網膜色素変性モデルウサギにおいて、VCP阻害剤が形態的にも視機能的にも保護作用を示すことが明らかになった。
すべて 2014 2013
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (9件) 産業財産権 (2件) (うち外国 1件)
Am J Ophthalmol.
巻: 155 ページ: 870-881
doi: 10.1016/j.ajo.2012.11.016.
巻: 155 ページ: 927-936
doi: 10.1016/j.ajo.2012.12.014.
巻: 155 ページ: 511-523
doi: 10.1016/j.ajo.2013.04.028.
Invest Ophthalmol Vis Sci.
巻: 54 ページ: 4798-807
doi: 10.1167/iovs.13-11677.
巻: 156 ページ: 907-917
doi: 10.1016/j.ajo.2013.06.029.