• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2014 年度 実績報告書

PKC―デルタを標的とした増殖硝子体網膜症の治療

研究課題

研究課題/領域番号 24791862
研究機関大分大学

研究代表者

横山 勝彦  大分大学, 医学部, 助教 (90464461)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード眼生化学 / 眼分子生物学 / 増殖性硝子体網膜症 / PKC-δ / TGF-β
研究実績の概要

本研究の目的は、網膜色素上皮細胞におけるTGF-β2依存的コラーゲン産生亢進に対するPKC-δの関与を明らかにすることである。

まず、TGF-β2によるPKC-δの活性化と、Ⅰ型コラーゲンmRNAおよびタンパク質発現に対する影響を検討した。培養網膜色素上皮細胞をTGF-β2で刺激すると、PKC-δが活性化されることを抗リン酸化PKC-δ抗体を用いたWestern blot法で確認した。一方、総PKC-δタンパク質発現量には、顕著な変化は確認されなかった。Ⅰ型コラーゲンα2鎖の変動をreal-time RT-PCR法で比較検討したところ、それぞれのmRNAの発現はPKC-δ阻害剤によって抑制された。抗ヒトⅠ型コラーゲン抗体を用いた免疫細胞染色を用いてPKC-δ阻害剤のタンパク質産生への影響を検討したところ、TGF-β2添加により増加したⅠ型コラーゲンタンパク質発現は、PKC-δ阻害剤により抑制された。ルシフェラーゼレポーターアッセイによって検討したところ、TGF-β2で誘導されるⅠ型コラーゲンα2鎖の転写活性は、PKC-δ阻害剤によって抑制された。さらに、TGF-β2の主要なシグナル伝達経路であるSmad系とPKC-δとのクロストークを解析するため、SmadのDNA結合エレメント (CAGA)を12個連結させたSmad反応性プロモーターをルシフェラーゼ遺伝子の上流に連結したプラスミドを用いて、Smadの転写活性化能に対するPKC-δ阻害剤の影響を解析した。その結果、PKC-δ阻害剤によるルシフェラーゼ活性の低下は認められなかった。

以上の結果から、TGF-β2によって刺激された培養網膜色素上皮細胞において、PKC-δはSmad非依存的にⅠ型コラーゲンα2鎖のプロモーター活性に関与する可能性が示唆された。

URL: 

公開日: 2016-06-01  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi