研究課題/領域番号 |
24791868
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
中司 美奈 京都府立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (70614022)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 膠様滴状角膜ジストロフィ / TACSTD2 / CLDN1 / CLDN7 / タイトジャンクション |
研究概要 |
最近の我々の研究によって膠様滴状角膜ジストロフィ(GDLD)の原因遺伝子であるTumor-Associated Calcium Signal Transducer 2(TACSTD2)タンパクはclaudin(CLDN)1とCLDN7タンパクと直接結合することが明らかとなった。本研究ではこの研究成果を踏まえ、TACSTD2とCLDN1、及びCLDN7との結合部位を同定し、TACSTD2タンパクがユビキチン・プロテアソーム系を介するタンパク分解からCLDN1とCLDN7タンパクを保護しているメカニズムを分子レベルで解明することを目的とした。さらにその成果をもとにGDLDの新しい治療法の開発についても行うことを考えている。まず、TACSTD2タンパクとCLDNタンパクとの結合部位について調べた結果、TACSTD2の細胞外ドメインのどの機能ドメインを欠失させてもCLDN7タンパクとの結合が阻害された。またTACSTD2タンパクの膜貫通ドメイン内にあるAxxxGモチーフのアラニンとグリシンの両方をアミノ酸置換させるとCLDN7との結合が脆弱になった。CLDN7の結合部位については現在検討中である。次にCLDN1とCLDN7のユビキチン化について調べた。予備検討ではCLDN1において、MG-132処理によってCLDN1タンパクの発現量が増加していることが認められており、免疫沈降実験にてもCLDNタンパクのユビキチン化が確認されたが、現在さらに検証中である。さらに我々は、TACSTD2遺伝子の両アリルに機能喪失変異をもつ角膜および結膜上皮細胞をGDLD患者より樹立した。現在、不死化GDLD細胞を用いた遺伝子治療の可能性についても検討中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
TACSTD2のどの部位がCLDNタンパクに結合しているかは、ほぼ検証できたが、CLDN7のどの部位がTACSTD2タンパクと結合しているかは現在検討中である。また、CLDMタンパクのユビキチン化についてもさらに検証中である。
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今後の研究の推進方策 |
CLDN7のどの部位がTACSTD2タンパクと結合しているかは現在検討中であり、CLDN7の変異プラスミドを用いたトランスフェクションによる遺伝子導入は導入効率が不安定であるため、実験結果がばらついてしまう。現在レンチウイルスベクターを用いた遺伝子導入を予定している。ユビキチン化についてもレンチウイルスを用いた実験系を予定している。
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次年度の研究費の使用計画 |
培養細胞の維持培地や遺伝子導入試薬、レンチウイルスベクター作成のための試薬、クローニング実験、およびタンパク実験のための試薬購入に使用予定である。
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