研究課題/領域番号 |
24791886
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
本多 昌平 北海道大学, 大学病院, 助教 (90588089)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 小児がん / DNAメチル化 / 予後因子 |
研究実績の概要 |
メチル化ビーズアレイ解析および発現アレイ解析により絞り込んだ12個の候補癌抑制遺伝子のメチル化率をバイサルトパイロシークエンシング法にて臨床腫瘍検体(n=74)で解析した。メチル化率と臨床病理学的因子(年齢、AFP値、PRETEXT(病型分類)、組織型、転移の有無、脈管浸潤の有無など)との関連を統計学的に比較検討し、4つの遺伝子(GPR180、OCIAD2、PARP6、MST1R)が予後規定因子として有用であることを見出した。いずれの遺伝子においても高メチル化と臨床因子との関連については報告されておらず、新規の分子マーカーとして確立できるか可能性があり、これらについて現在英文誌に投稿しeditorからのコメントを待っている状況である。また、既知の予後規定分子マーカーであるRASSF1Aメチル化率との相関について解析し、将来的な臨床面での活用を念頭に予後予測因子としてどう組み合わせたらよいかの検討をおこなった。 更には、上記の新規4遺伝子のがん抑制遺伝子としての機能を証明するために細胞株(HuH6,HepG2)を用いたin vitro解析をおこなう方針とし、一部の遺伝子に関してはがん抑制機能を確認することができた。異なる細胞種間でメチル化と発現パターンが異なることが予想されるため肝腫瘍cell lineだけではなく、可能な限り多種類のcell lineで解析する様にし、研究期間を延長申請してin vitro解析を継続中である。これまでの成果につき、各種の学会(日本外科学会、日本小児外科学界、日本癌学会など)において発表をおこなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
メチル化解析に関しては新規候補遺伝子の発見につながり順調に研究を進展している。genetic解析に関しては検体試料やmodalityの問題のため当初の研究計画通りに進めることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
現在進行中のin vitro解析と学会での発表を今年度中に行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
バイサルファイトパイロシークエンシング解析を行い、その結果を基に新規の分子マーカーとして4つの候補遺伝子を抽出した。研究が順調に進んだためそれらについてin vitro解析によりがん抑制遺伝子としての機能を証明する方針とし、現在解析を継続中であり、その結果報告とともに次年度まで研究を継続するための未使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
このため、現在進行中のin vitro解析と学会での発表を次年度に行うこととし、未使用額はその経費に充てることとしたい。
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