研究課題/領域番号 |
24791893
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
大橋 研介 日本大学, 医学部, 助手 (10526065)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 小児外科 / 小児固形腫瘍 / メチル化 |
研究概要 |
1. 新規腫瘍特異的メチル化変異領域のヒト相同領域の検索 我々は既にマウスにおいてMeDIP法とMicroarrayを組み合わせた手法によりDNAメチル化状態と遺伝子発現状態の網羅的解析を行っている。これによりマウス腫瘍特異的DNAメチル化変化領域を特定し、その近傍で遺伝子発現が亢進している20領域と遺伝子発現が低下している1領域を確認している。これは前者が癌遺伝子、後者が癌抑制遺伝子の候補遺伝子であると考えられる。これらの遺伝子のヒト相同領域をUCSC Genome Bioinformatics Website(http://genome.ucsc.edu/index.html)で検索した。その結果、21の遺伝子のうち相同領域がないものが4つ、既にヒト神経芽腫で遺伝子発現解析の報告があるものが1つあり、これらを解析対象から除外した。 2. 神経芽腫細胞株を用いた遺伝子発現解析とDNAメチル化解析 上記の16の候補遺伝子のプライマーを作成し、Real-time RT-PCR法で神経芽腫細胞株(NB1、NB9、NB69、SK-N-SH)における定量的遺伝子発現解析を行った。コントロールとしてヒト正常副腎組織を用いた。その結果、16の候補遺伝子のうち発現に有意差を認めたものが7つであった。これら7つの遺伝子を定量的メチル化変化解析の対象とし、The METHPRIMER program(http:www.urogene.org/methprimer/index1.html)を用いてMassARRAY Epityperに使用するプライマーを作成した。今年度はMassARRAY Epityperを用いて上記16の候補遺伝子のDNAメチル化解析を行っていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
細胞培養の際にコンタミ等の大きな問題なく順調に培養できた。培養した細胞からのRNA抽出やcDNAへの変換にあたってはキットを利用し時間短縮を図った。また、作製したプライマーは数が多かったが、おおむね一度で問題なく働くことが確認できた。そのプライマーを用いたリアルタイムRT-PCRも安定して結果を得られた。
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今後の研究の推進方策 |
絞り込まれた7つの遺伝子においてMassARRAY Epityper法にて定量的メチル化変化解析を行う。有意差を認めた遺伝子に対してWestern Blotting法にてタンパク発現解析を行う。その後、その遺伝子の定常発現株を作製し、PIポリアミド、siRNAを用いて機能解析を行う予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
該当なし。
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