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2013 年度 実施状況報告書

脂肪由来幹細胞を用いた高濃度酸素環境下での人工皮弁作成

研究課題

研究課題/領域番号 24791908
研究機関香川大学

研究代表者

浜本 有祐  香川大学, 医学部附属病院, 助教 (10380180)

キーワード脂肪由来幹細胞 / 脂肪由来間葉系細胞 / ティシュエンジニアリングチャンバー / 高濃度酸素
研究概要

vascular carrierとしてAV bundleを用い、細胞(脂肪由来幹細胞)、細胞外マトリックス(人工真皮:type Icollagen sponge)、を併用した実験モデルを用いて、tissue engineering chamber内で、血管柄付き人工組織弁を作成した。これまでにわれわれが報告してきたchamber内に浅大腿動静脈を導入し、コラーゲンスポンジ(細胞外マトリックス)、ASCsを併用して作成した人工組織弁の増大効果を60%酸素濃度下で検討した。実験動物にはJapan White系の雄ウサギを用い、実験数はいずれもn=5で行った。ウサギ項部脂肪を1×1mmの砕片とし、DMEM+コラゲナーゼにて30分間処理を行った。40μm以上の脂肪細胞等を除去、260Gにて5分遠心分離し脂肪由来幹細胞を抽出する。得られたASCsをDMEM+10%FBSとともにディッシュにて培養を行った。培養で得られた1.0×106個のASCsをコラーゲンスポンジに播種した。人工弁の作製:ウサギの浅大腿動静脈のAV bundleをコラーゲンスポンジ+ASCsとともにchamber内に導入し、各酸素濃度下で1週間飼育した。
Control   group  : 正常酸素下    コラーゲンスポンジ
Experimental group 1 : 正常酸素下    コラーゲンスポンジ+ASCs
Experimental group 2 : 酸素濃度60%下 コラーゲンスポンジ
Experimental group 3 : 酸素濃度60%下 コラーゲンスポンジ+ASCs
4週間後にchamberを露出して増殖した組織の組織標本を作製した。再生組織の細胞構築を解析する。再生組織からAV bundleの直角方向に沿った3mmの厚さの切片を得て、各切片における6μmの標本組織を作成する。組織染色はHE染色とMasson’s trichrome染色をおこなった。Control group 1, Experimental group 1, Experimental group 2間に有意差をなかった。Experimental group 3はControl groupに比し、39.9%の増大効果が得られた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

ASCsから脂肪分化細胞への分化効率が悪く、期待したような人工脂肪弁の作製ができていないため。

今後の研究の推進方策

bFGFを併用して人工脂肪弁の作製を試みる。
分化培地を変更して、より効率の良い分化を試みる。
脂肪由来幹細胞の生存率をラビットモデルで評価することが困難であったため、評価が容易なラットモデル・マウスモデルを試みる。

次年度の研究費の使用計画

脂肪分化の効率が悪く、移植に必要量のな脂肪分化細胞を得られなかった。このため、脂肪分化細胞をウサギ体内のチャンバーに播種する実験が進められなかったため、費用が少なくなった。
脂肪分化工程の確認のため、他施設で脂肪由来幹細胞を行っている施設へ見学に行きノウハウを得ようと考えている。日程としては、6月11・12・13日を検討している。

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公開日: 2015-05-28  

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