本研究の目的は、由来の異なるそれぞれの細胞がどのように脂肪由来幹細胞に寄与しているかを解明することである。われわれはP0 or Wnt1-Cre/ Floxed-リポーターマウスを用いてADSCsの中で神経堤由来細胞をマーキングしたところ、ADSCsの一部が神経由来堤細胞で構成されていることを明らかにした。これらの細胞集団は脂肪前駆細胞マーカーを発現し、高い脂肪分化能を有していた。また生体脂肪組織の一部が神経堤由来であり、脂肪組織内の血管に沿って位置していた。脂肪由来幹細胞には非神経堤細胞集団とは細胞特性や機能性の異なる細胞集団が含まれ、かつ脂肪前駆細胞と大きく相関することが示された。
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