研究課題/領域番号 |
24791914
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
小澤 俊幸 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 病院講師 (50570602)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | β4-integrin |
研究概要 |
ヘミデスモゾーム構成タンパクであるβ4-integrinのエンドサイトーシスの経路を解明することを目的とする。具体的には、GFP-β4-integrinを表皮角化細胞に遺伝子導入後、運動条件およびVGEF投与下で4D live cell imaging methodsを用い細胞質内の挙動を観察する。次にエンドサイトーシスがクラスリン、カベオリン、マクロピノのいずれに依存するのかを阻害剤投与およびsiRNAを行い同定する。最後に、受け渡しタンパクであるRabの種類も阻害剤とsiRNAを行い解明することを目的とする。今年度はNHEK細胞にGFP-β4-integrinを遺伝子導入し、基底膜から細胞質内に移動するβ4-integrinを4D Live cell imagingで検討することを目標にしてきたが、NHEK細胞に遺伝子導入する条件設定が難しく、Live cell imagingが出来ていない。予備実験としてHaCat細胞で行った場合は観察できているため、HaCat細胞に細胞腫を変更することも考慮に入れる。染色ではクラスリン、カベオリン、マクロピノサイトーシスの特異たんぱく質で染色できることを確認している。β4-integrinと同様にヘミデスモゾームを構成するBP180に関してはHaCat細胞に於いて、上記の方法を用いてLive cell imagingを行うことにより、そのエンドサイトーシス機序がマクロピノサイトーシスであることが解明された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初考えていた NHEK 細胞には遺伝子導入が難しい事が判明した。よって、細胞腫をNHEKからHaCat細胞に変更し、当初の実験を行うことを目的とする。細胞は療法とも人由来であるため、結果には大きく影響しない物と考える。
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今後の研究の推進方策 |
▼ NHEK細胞にGFP-β4-integrinを遺伝子導入し、基底膜から細胞質内に移動するβ4-integrinを4D Live cell imagingで検討する。その後、運動条件およびVGEF投与条件で同様に観察する。 ▼ 上記の条件で、クラスリン阻害薬(hypertonic sucrose、PAO、クロルプロマジン)、カベオリン阻害剤(メチル-β-シクロデキストリン、genistein、nystatin、indomethacin)、マクロピノサイトーシス阻害剤(cytochalasin D、EIPA)を使用し、ノーマル条件と比較することにより初期のエンドサイトーシスが何に依存するのかを解明する。 ▼ 次に、エンドサイトーシスされたβ4-integrin はRab蛋白と結合することが予想されるので、初期エンドソームからリサイクリングエンドソームおよび後期エンドソームに関わるRabタンパクを同定する。現在Rab蛋白は60種類程度存在していることが報告されている。
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次年度の研究費の使用計画 |
上記の内容を遂行すべく、細胞種を変更して実験を行う。
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