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2012 年度 実施状況報告書

レーザー光による骨切り後の骨癒合の研究

研究課題

研究課題/領域番号 24791929
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

曽束 洋平  兵庫医科大学, 医学部, 助教 (40437413)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワードレーザー / 骨切り / コンピューター支援 / 骨癒合
研究概要

世界的にレーザー光線による骨の切削加工は実用の段階にない。現在のところ手術時の骨の加工は、ノミ、ドリル、電動ノコギリといった機械を術者が手で支えて行っている。機械は重く、反動も大きいため骨折線がぶれる、歪む、切り代が大きくなるなどの問題がある。レーザー光による骨加工が可能となれば、精密な手術計画に基づき正確に短時間に手術が可能になる。現在、1070nmの波長のレーザーにて骨切断が可能であることがわかってきており、そのレーザーでの出力や走査スピードによる骨の創傷治癒(骨癒合)に関して、研究した。ウサギの橈骨を切断しても前肢で体重を支えることができる。このことを利用して、レーザー照射後の創傷治癒、骨癒合具合を組織学的に検討した。
【方法】ウサギの橈骨を露出し、レーザー照射にて骨を切断する。切断後、骨膜を縫合し、切断箇所をマークしておく。皮膚縫合し、通常の飼育を行い、3週間後に安楽死させ、当該部位を切り出し、脱灰標本を作製。骨を含めた周囲組織を含めて、組織学的に創傷治癒、仮骨形成、熱変性の度合いを評価した。コントロールとして、機械的なノコギリで骨切断した群と比べた。
【結果】出力を60Wとし、20mm/secにて実際に骨の切断を行った場合、切断幅はノコギリで切断した場合と比べて、ほぼ同じ幅であったものの、レーザー光で切断した場合のほうが0.1mm幅が広かった。3週間後に切断部の脱灰標本を作製してみると、仮骨の形成が確認でき、ノコギリで切断した場合も同様に仮骨形成を確認することができ、両者に差はなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

組織学的な評価はできつつあるが、分子生物学的評価が難しくその評価が遅れている。

今後の研究の推進方策

今後レンズの形状を変えつつ、骨切り方向や他部位の照射を行い、同様に組織学的に創傷治癒、仮骨形成、熱変性の度合いを評価する予定である。現在、直線で行なっている照射も曲線などのより複雑な形での照射も検討する。
さらに分子生物学的にも遺伝子発現を調べ、切削深度との検討を行う計画である。

次年度の研究費の使用計画

動物実験の費用に加え、レンズの形状を変えるため、レンズ代や分子生物学的にも遺伝子発現の確認のための試薬代などに使用する予定である。

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公開日: 2014-07-24  

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