炎症時には酸化ストレスが増大し、活性酸素種(ROS)が細胞機能を傷害する。一方ROSは細胞内において精密に制御されたシグナル伝達の担い手でもある。TRPチャネルは様々な環境因子を感応するチャネルであり、なかでもTRPCは酸化ストレスに反応する。ROSによりTRPCは開口状態で安定し細胞内Ca濃度を上昇させる。Caは細胞内シグナルの重要なセカンドメッセンジャーであり、その細胞内濃度の上昇は様々な反応を引き起こす。本研究ではTRPC3,5過剰発現線維芽細胞を作成し、その機能を解析した。TRPC3過剰発現細胞を用いたコラーゲンゲルは酸化ストレス下で強い収縮を示した。
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