非脱分極性筋弛緩薬(NDNB)による低酸素性肺血管収縮(HPV)抑制作用は低酸素応答機能に対する可逆的抑制作用であることを見出した。今回の無気肺・肺再膨張性急性肺傷害モデルでは、NDNBの肺保護効果はみられず、培養細胞実験における低酸素負荷でもHIF-1αへの明らかな影響はみられなかった。今回の無気肺・肺再膨張性急性肺傷害モデルでは、無気肺時間は1時間と短時間で急性肺傷害として弱く、培養細胞実験における低酸素負荷時間についての検討の余地がみられた。NDNBのHPV抑制およびHIF-1αを介した低酸素応答による肺保護効果の有無については本研究では評価しきれかなった。
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