急性肺傷害においてレゾルビン等の脂質活性分子が炎症消退に大きな役割を持つことが発見された。今回、急性肺傷害患者の肺上皮被覆液を気管支マイクロサンプリング法(BMS法)で採取し、含まれる炎症消退脂質分子が急性肺傷害の病態形成にどのように関わるか調べた。その結果気管支鏡下マイクロサンプリングBMS法を用いて、人工呼吸下の患者を対象に肺上皮被覆液ELFを採取し、市販のレゾルビン等を利用してLC-ESI-MS(n)分析できるように繰り返し行ない調整することで、BMS法による微量サンプル中の炎症消退に関わる脂質分析ができることが確認された。今後疾患ベースの分析に応用していく道が開けるものと考えられた。
|