研究課題/領域番号 |
24791956
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
尾迫 貴章 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (30573844)
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キーワード | ヒスタミン |
研究概要 |
正常ヒト肺微小血管内皮細胞(高純度HMVEC-LBI細胞)は継代数1.5×10※5 cells/6cm dish、viability 90%以上を維持可能であった。 専用の微小血管細胞培養用培地(E GM TM-2-MV BulletKit TM)を用い、6cm dishに播種した。毎日培地交換を行い80% confluent monol ayerとなった時点で継代を行った。細胞のdoubling timeを求め継代可能回数を算定したところ、transwell播種までの実験に最適な継 代数は2回であった。尚、transwell上のconfluent monolayerの確認はMillicell ERS-2(Millipore)によりアピカル側とバソラテラ ル側の電気抵抗値を測定することで確認した。 小血管内皮細胞培地キット-2(5%-FBS; EGMTM-2-MV-BulletKit TM))を用いてtranswell(fibronectin-coated 3μm pore size 24 well) 内にてconfluent monolayerまで培養したHMVEC-LBIを標準モデルとした。標準モデルにLPS O111:B4 (0.1-10 μg/mL)を添加したもの を対照モデルAとし、各モデルにおけるH1R/H2R発現量をLPS添加2・4・8・12・24時間後にリアルタイムPCR法にて解析した。同時に、F ITC標識したアルブミン(最終濃度:1 mg/mL)を加え8時間経過した後 、well下層へのアルブミン漏出を蛍光測定法にて解析した。同様 のモデルを作成し、細胞間tight junctionの解離の程度を蛍光免疫染色(DAPI,VE-Cadherin,F-actin)にて観察した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
平成25年度は、血管内皮透過性亢進の分析を蛍光標識を用いて行ったのちに、siRNAを用いた透過性亢進阻害作用を 検討する予定であった。そして、その結果を国内外の学会において発表する予定であった。しかし血管透過性亢進の分 析結果が不均一であったため、予備実験による実験系の確認・再確立に時間を費やさざるを得ず、実験計画に遅れが生じた。
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今後の研究の推進方策 |
一年間の延長申請をおこない、了承された。次年度は、siRNAを用いた透過性亢進阻害作用と国内外学会での発表を次年度に行うこととし、遅延している実験の実施に充てることとしたい。尚、蛍光標識を用いた透過性亢進分析実験系は、現時点でほぼ確立されている。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度は、血管内皮透過性亢進の分析を蛍光標識を用いて行ったのちに、siRNAを用いた透過性亢進阻害作用を 検討する予定であった。そして、その結果を国内外の学会において発表する予定であった。しかし血管透過性亢進の分 析結果が不均一であったため、予備実験による実験系の確認・再確立に時間を費やさざるを得ず、未使用額が生じた。 上記事由により、siRNAを用いた透過性亢進阻害作用と国内外学会での発表を次年度に行うこととし、未使用額はその 経費に充てることとしたい。尚、蛍光標識を用いた透過性亢進分析実験系は、現時点でほぼ確立されている。
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