Candida albicansはヒト口腔に常在する病原真菌であり、高齢者などの易感染宿主において日和見感染を起こす。近年、既存の抗真菌薬であるフルコナゾールに対し耐性を獲得した耐性菌が報告され問題となっている。我々はheat shock protein70に属するタンパク質Sse1pがフルコナゾール抵抗性に関与することを見出し、Sse1pは、フルコナゾール抵抗性を制御するシグナル伝達系であるカルシニューリン経路を正に制御することで抵抗性に関与することが明らかとなった。また見出したSse1pの機能はC. glabrataにおいても確認され、新規抗真菌薬の標的となる可能性が期待される。
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