研究課題
タンパク分解に関わるユビキチン経路の破骨細胞分化における役割について、破骨細胞分化において重要な役割をしているNF-kBシグナルの分子の1つであるNFkB2のユビキチン化による制御機構に着目し検討を行った。NFkB2はこれまでに、NIK/IKKaによるリン酸化にともないユビチンリガーゼであるb-TRCPによりユビキチン化され、NFkB2/p100がNFkB2/p52に部分的分解される事がNF-kBシグナルの非古典的経路の活性化に重要である事が知られているが、その破骨細胞の分化に対する役割は明らかになっていなかった。これまでに我々は、NIKに機能欠失型の変異を持つaly/alyマウスを用いて、NFkB2/p100は破骨細胞を負に制御しており、部分的分解を受けたNFkB2/p52が破骨細胞分化を正に制御している事を明らかにしてきた。今回の検討で我々は、破骨細胞分化におけるNFkB2の部分的分解にはNIK非依存的なAkt-Cot経路を介しIKKaを活性化させ、NFkB2を部分分解する経路が存在する事を明らかにした(Taniguchi R, et.al. JBC. 2014)。さらにNFkB2には、GSK3依存的にNFkB2/p100そのものをFBW7がユビキチン化し分解する経路が存在する事が明らかになった(Fukushima H, et.al. Cell Rep 2012)。これらのことから、NFkB2は様々なユビキチン化による制御を受けている事が明らかになった。今後は、b-TRCPとFBW72つのユビキチン化経路によるによるNFkB2制御の生理的役割の違いについて検討を行って行きたいと考えている。
すべて 2013
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (9件) (うち招待講演 1件)
J Bone Miner Res.
巻: 28 ページ: 2449-2462
10.1002/jbmr.1936.
Cell Res.
巻: 23 ページ: 947-961
10.1038/cr.2013.67.
Cell Rep.
巻: 4 ページ: 803-816
10.1016/j.celrep.2013.07.031.