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2014 年度 実績報告書

ファイブロサイト(fibrocyte)に注目した顎関節病変発症機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 24791981
研究機関岩手医科大学

研究代表者

衣斐 美歩  岩手医科大学, 薬学部, 助教 (30609665)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードfibrocyte / 単球/マクロファージ / TMJSCs
研究実績の概要

近年、線維芽細胞と血球系細胞の両方の性質をもつ線維細胞(fibrocyte)と呼ばれる細胞の関与が肺や腎臓、心臓の線維化において報告されている。そこで本研究は顎関節部での線維性癒着および瘢痕化に対し、in vivo イメージングにおいてより正確にトレース可能なfibrocyteを蛍光色素強発現トランスジェニックマウスから採取し、顎関節部に炎症性病変を惹起させた非蛍光マウスの体内に移植後そのホーミング機構ならびに炎症部位での動向を観察することで顎関節におけるfibrocyteの関与とその分子メカニズムについて明らかにすることを目的とした。平成26年度は「顎関節部位でのfibrocyteの分化・活性化における分子メカニズム(ケモカイン/ケモカイン受容体の同定など)の解明」を目的とした。これまで精度の高いfibrocyteの単離・培養に取り組んできたが、in vivoイメージングに使用できるほどの精度および収量を獲得することが難しかった。また安定して顎関節炎を発症するモデルマウスの作製にも時間を要した。そのため平成26年度はfibrocyteと一部同じような性質をもつ単球/マクロファージ系細胞株とEGFP強発現マウスから顎関節周囲組織由来細胞(TMJSCs)を獲得しin vitroにおいて顎関節周囲組織由来細胞と血球系細胞が顎関節部での炎症時に及ぼす相互作用について解析した。その結果TMJSCsがIL-1betaで刺激されると単球/マクロファージ系細胞のTMJSCsへの接着性が促進され、さらにこの2種の細胞が直接的な接触関係をもつによって炎症性細胞を炎症部位に誘導するケモカインの産生量が増加した。このケモカインに対する受容体はfibrocyteも発現していることが報告されており、本研究成果から顎関節の線維性病変に関してfibrocyteが関与している可能性は十分に示唆される。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ファイブロサイトに注目した顎関節領域疾患発症機構の解明2014

    • 著者名/発表者名
      衣斐美歩、堀江沙和、帖佐直幸、吉田茉莉子、加茂政晴、客本斉子、大塚正人、佐原資謹、藤村 朗 、石崎 明
    • 学会等名
      第56回 歯科基礎医学会学術大会・総会
    • 発表場所
      福岡国際会議場
    • 年月日
      2014-09-26

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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