研究課題/領域番号 |
24792019
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
サダル アリレザ 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 講師 (20567755)
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キーワード | 保存修復 / コヒーレンストモグラフィ ー / OCT / コンポジットレジン / バルクフィル |
研究概要 |
光干渉断層計(OCT)は,組織や修復物の断層画像をリアルタイムで観察することができる.本研究は,波長走査型OCT(SS-OCT)を用い,コンポジットレジン修復のギャップ形成をリアルタイムに動画記録すること,ならびに接着システムの違いによるギャップ形成量を比較検討することを目的として行った. 本研究で24年度に開発そたソフトにてギャップ形成量を測定した.それにSS-OCTの3次元撮影または3次元の画像処理を行った. 結果、2ステップセルフエッチング接着材を用いた試料では,光重合までのリアルタイム観察においてギャップの形成はみられなかった.1週間後ではギャップの形成がエナメル質、象牙質ともにみられたが,2ステップセルフエッチング接着材は他の歯面処理材と比較して,有意にギャップ形成量が少なかった.1ステップ接着材では充填操作でのリアルタイム観察においてギャップの形成がみられ,光照射開始数秒後から窩洞隅角部より出現し,窩底に沿って進行する傾向がみられた.また,1週間後では多くの窩洞でギャップの形成がみられた.本研究の結果から,以下のことが示唆された. 1)接着システムにおいて,コンポジットレジン修復の窩底部にギャップが形成される時間ならびに形成頻度は異なっていた.2)ギャップの形成は,象牙質面のみならず,エナメル質にもみられた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本研究では歯科領域におけるSS-OCTシステム(Swept-Source Optical Coherence Tomography)で修復物の総体的な適合性の評価を、効率的に行うことができることを確認した上に、3次元の画像でギャップ処理を方法を開発した.
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今後の研究の推進方策 |
今後SS-OCTシステムによる画像取得をリアルタイムまたは3次元で得ることに関して大変興味ある結果を得ている. 基本的にOCT画像の深さは2mmですが、もっと深いところまでに撮影できる方法を開発する. そこで、4mm深いのI級窩洞モデルにおいて、窩壁部、窩底部における微小引張り接着強さを測定し、OCTから得られる適合性の評価との関連性を調査し、窩洞における接着界面の挙動をより詳細に追及する. 今後の研究は特に最新のバルクフィルコンポジットレジンの評価に重要である.
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次年度の研究費の使用計画 |
残りの13,173円の納品日は3月28日でしたが、注文の都合により支払日が4月11日になり、翌年度の計上となるため。 実験に必要な物品(消耗品)のために使用します。
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