研究課題
光干渉断層計(Optical Coherence Tomography, OCT)は、生体の断層画像を非侵襲的に得ることができ、歯科臨床における導入が期待される。本研究の目的はOCT画像における輝度変換部分に画像処理を行い、ギャップの検知を試みる。本研究ではOCTから得られたコンポジットレジン修復物の画像を用いることにより、修復物の総体的な適合性の評価を、効率的に行うことができることが報告された。このようなギャップは光照射を行った直後の重合収縮によって生じることがものと推察された。さらに間接法による接着修復物の窩洞の適合性を、SS-OCTを用いて調査した。なおこの研究費で、OCT画像でギャップ処理を行うソフトを開発した。またSS-OCTシステムによる画像取得をリアルタイムで取れた。リアルタイムの複合系(硬組織-接着剤-コンポジットレジン)における変化、重合収縮方向性に起因する界面部位の変位、硬組織の変形、あるいはギャップの発生の視覚化が可能となった。このようなギャップは光照射を行った直後の重合収縮によって生じることがものと推察されている。そこで、同様のI級窩洞モデルにおいて、窩壁部、窩底部における微小引張り接着強さを測定し、OCTから得られる適合性の評価との関連性を調査し、窩洞における接着界面の挙動をより詳細に追及した。OCTから得られたコンポジットレジン修復物の3D画像を用いることにより、窩洞の外形ならびに充填されたコンポジットレジンの様相を立体的に再現することができ、また3D画像の任意の部位から得られた断層画像において、窩洞周囲にみられる輝度の上昇は、接着界面に発生したギャップであることが確認された。
すべて 2015 2014 その他
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 4件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 4件) 備考 (1件)
Dental Materials Journal
巻: 34 ページ: 98-107
10.4012/dmj.2014-215
Lasers in Medical Science
巻: 30 ページ: 1189-1196
10.1007/s10103-014-1541-4
Journal of Medical Imaging
巻: 2 ページ: 0140011-0140018
10.1117/1.JMI.2.1.014001
Journal of Endodontics
巻: 41 ページ: 1-4
10.1016/j.joen.2015.03.016
Dental Materials
巻: 30 ページ: 993-1004
10.1016/j.dental.2014.05.010
http://www.tmd.ac.jp/english/dept/dentistry/ope/index.html