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2013 年度 実績報告書

新規in situバイオフィルムモデルにおけるエピガロカテキンガレートの影響

研究課題

研究課題/領域番号 24792020
研究機関大阪大学

研究代表者

朝日 陽子  大阪大学, 歯学部附属病院, 助教 (50456943)

キーワードバイオフィルム / Porphyromonas gingivalis / エピガロカテキンガレート / in situバイオフィルムモデル
研究概要

殺菌効果が報告されているエピガロカテキンガレート(EGCg)がPorphyromonas gingivalisのバイオフィルムに及ぼす影響の検索を行った。
成熟したバイオフィルムに及ぼす影響:ATP測定の結果,MIC以上のEGCg作用群は対象群と比較し,有意にバイオフィルム量の減少を認めた。また,走査型電子顕微鏡観察において,対照群では菌体外マトリックスに覆われたバイオフィルムが観察されたのに対し,EGCg作用群では,細菌が散在している部分がみられた。さらに,透過型電子顕微鏡観察において,EGCg作用群で,細胞膜が破壊され細胞質が溶出している像が認められた。
バイオフィルム形成に及ぼす影響:MIC未満のEGCg作用群において,対象群と比較して,バイオフィルム形成量が有意に減少した。また,試料をLive/Dead Kitsにて染色し,共焦点レーザー顕微鏡を用いて3次元的に解析したところ, EGCg作用群においてバイオフィルム形成領域の低下が認められた。以上より,EGCgはP. gingivalisの成熟したバイオフィルムおよびバイオフィルム形成のいずれにも抑制効果があることが示された。
一方,デンタルバイオフィルムを再現できるin situバイオフィルムモデルを用いた経時的観察では,Real-time PCRにて定量的解析を行った結果,細菌数はそれぞれ1時間後:4.05e+7, 4時間後:1.45 e+8, 8時間後:7.63e+8, 12時間後:1.22e+9, 16時間後:1.05e+9, 20時間後:7.69e+8, 24時間後:2.85e+9, 48時間後:1.31e+10, 60時間後:1.129e+11, 72時間後:1.30e+10, 96時間後:4.09e+10(単位:cell/ mm2)であった。電子顕微鏡観察において, 1時間後:球菌の付着,4時間後:球菌によるマイクロコロニー形成,12時間後:様々な大きさの球菌、桿菌および線状菌の出現, 16時間後:マトリックスに被覆されたバイオフィルム, 24時間以降:バイオフィルム形成領域の増加が認められた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Effects of the tea catechin Epigallocatechin Gallate on Porphyromonas gingivalis biofilms.2014

    • 著者名/発表者名
      Asahi Y, Noiri Y, Miura J, Maezono H, Yamaguchi M, Yamamoto R, Azakami H, Hayashi M, Ebisu S
    • 雑誌名

      J Appl Microbiol

      巻: 116(5) ページ: 1164-71

    • DOI

      10.1111/jam.12458.

    • 査読あり
  • [学会発表] デンタルバイオフィルム形成に関するin situ解析 ~微細形態学的観察~2013

    • 著者名/発表者名
      朝日陽子, 栗木菜々子, 三浦治郎, 町 博之, 野杁由一郎,林 美加子,恵比須繁之
    • 学会等名
      第139回日本歯科保存学会秋季学術大会
    • 発表場所
      秋田県総合生活文化会館
    • 年月日
      20131017-20131018

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公開日: 2015-05-28  

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