義歯装着直後の床下骨組織の経時的な骨代謝回転の様相をNaF-PET/CTを用いて明らかにすることを目的とした.下顎遊離端欠損被験者3名に実験義歯を装着し,床下骨の骨代謝量の指標となるSUVとCT値の経時的変化を調べた.13週間の全実験期間を通して, CT画像より骨の形態変化は認められず,CT値にも変化はみられなかった.一方,SUVについては義歯装着後経時的に上昇し,13週後では下降に転じた.義歯装着に伴う力学的負荷により装着直後から床下骨組織の代謝回転が亢進し,リモデリングが積極的に進むことが示された.またこの変化は,義歯装着に伴う力学的負荷に対する,床下骨の適応過程であると考えられる
|