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2013 年度 実施状況報告書

咬合力によるインプラント周囲の骨吸収に関与する分子同定

研究課題

研究課題/領域番号 24792067
研究機関新潟大学

研究代表者

長澤 麻沙子  新潟大学, 医歯学系, 助教 (40612239)

キーワード歯学 / インプラント / 咬合力 / 骨吸収
研究概要

本研究の目的は、研究代表者が先に確立したラットインプラント咬合モデルを用いて、インプラントに加わる咬合力によって起こる骨吸収のメカニズムに関与するたんぱく質を免疫組織化学的に検索し、将来の臨床的な骨吸収対策確立の端緒とすることである。平成25年度は平成24年度に行ったインプラント咬合実験とそれに対する免疫組織化学染色を継続して行い、被験個体数を増やすと共に、手技をより確実なものとして目的たんぱく質の検索に努めた。埋入したインプラントにスクリュー固定するアバットメントには2種類あり、一つは平成24年度に用いたカンチレバータイプの上部構造であり、もう一方は平成25年度に用いた咬合面が円形タイプの上部構造である。カンチレバータイプの上部構造はその装着によってインプラント周囲の骨吸収が活発となり、オッセオインテグレーションの崩壊に繋がる一方、咬合面が円形タイプのものは、インプラントに咬合力が加わることが確認されているものの、インプラント周囲の骨吸収はほとんど観察されない。現在、これらの骨吸収モデルと非吸収モデルとの比較を行うために、カンチレバータイプ装着の時と同様のメカノレセプター、骨のストレス応答、破骨細胞の機能に関係するたんぱく質の免疫組織染色を施し、それらの発現を検索している。これら2条件の実験結果を比較することにより、咬合力によって起こる骨吸収の際に特異的に起こるメカノレセプターの発現パターンを今後継続的に同定していく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

インプラント上部構造の咬合面が円形タイプのものは、インプラントに咬合力が加わることが確認されているものの、インプラント周囲の骨吸収はほとんど観察されない。平成24年度に用いたカンチレバータイプの上部構造を装着した際の実験結果と比較することで、骨吸収モデルと非吸収モデルとの比較が可能であることが確認できた。

今後の研究の推進方策

平成26年度はこれまでにin vivoで得られた実験データを基にin vitroにおける各種たんぱく質発現検索を行う。本研究計画では、3次元培養系を用いてラット頭蓋骨より採取した骨細胞および骨芽細胞を培養し、各種条件で圧縮刺激を加える。一定時間経過後に培養細胞よりRNAを抽出し、上記動物実験で検索対象としたメカノレセプターや破骨細胞関連の遺伝子発現を、RT-PCR(Real Time PCR)を用いて検索する。
現在までに、あらゆる種類のサイトカイン・成長因子の発現が圧縮、伸展刺激によってどのように変化するかが報告さているが、その結果は一定ではない。本研究計画では、動物実験で得られた免疫組織化学染色の結果と比較するために、メカノレセプターや破骨細胞関連たんぱく質に的を絞って検索する。

次年度の研究費の使用計画

検索タンパク質について1次・2次抗体濃度、反応温度・時間、標本の固定方法等に関す
る至適条件を効率的に検索できたためと考える。
実験用動物(ラット)、標本作製用消耗品、実験器具、抗体・試薬類に使用予定である。

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公開日: 2015-05-28  

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