本研究は、インプラントオーバーデンチャーの義歯床辺縁形態変化に伴う力学的影響を検討している。口腔内実験ならびに3次元有限要素法を用いて実験を行った。その結果、前歯部に加え、臼歯部にもインプラントが埋入された症例においては、義歯床辺縁位置を変化により、顎堤粘膜部に加わる力に大きな変化を認めなかった。一方で、前歯部のみのインプラント症例においては、義歯辺縁形態を変化させることで、顎堤部に加わる力は大きく変化した。この結果は、今後、患者に対して適切な義歯床辺縁形態を提供することに役立つと考えられる。また、研究期間内において、数回の海外発表を行い、その情報を国際的に発信した。
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