1.ナノジルコニアの表面性状の最適地の決定(昨年度より継続) a. 表面親水性の解析:チタン表面の濡れ性(親水性)は初期細胞接着に大きな影響を与え,インプラント周囲の骨形成不全を予防することが知られている.昨年度までの実績でナノジルコニアでも同様の効果を得られることが判明した.本年度は,その表面性状の処理方法について最適なものを検索するために,いくつかの異なる条件について実験を行った. 2.in vitroにおける骨形成細胞の生物学的検索(昨年度より継続) 上記で検索した各条件について,細胞の接着,増殖,分化について,ラット骨髄由来の骨芽細胞を異なる濃度でフッ酸処理したナノジルコニアディスク上で培養し,活性の違いを検索した. 3.in vivoにおける骨ーインプラント結合能の解析 ラット大腿骨にナノジルコニアで製作したミニインプラントを埋入し,2ヶ月のオッセオインテグレーション期間を経たのちに摘出し,万能試験機(インストロン)上でPush-in testを行い,各条件下における加重曲線の違いについて比較検討を行った.
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