• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実施状況報告書

インプラントサポートデンチャーにおけるフィクスチャーの選択基準:FEAによる検討

研究課題

研究課題/領域番号 24792127
研究機関北海道大学

研究代表者

齋藤 紘子 (佐々木 紘子)  北海道大学, 大学病院, 助教 (10511686)

キーワードデンタルインプラント / 有限要素解析 / インプラントサポートデンチャー / フィクスチャ―
研究概要

部分床義歯において支持は最も重要な要素である。遊離端義歯では顎堤条件や対向関係から義歯床部での支持が十分とは言えない場合がある。また顎堤吸収により経時的な支持の低下も生じる。そこで支持性の優れたインプラントを義歯床下に埋入したImplant Supp
orted Removable Partial Denture(ISRPD)が考案された。特に顎堤吸収が進行し、十分な支持が得られにくい症例にとってインプラントによる支持の増強は有意義である。そこで、本研究では三次元有限要素解析を用いて、顎堤吸収が進行した症例でのフィクスチャーサイズ・配置がISRPD の成立にどのように影響するかを調査しフィクスチャー埋入条件を決定する指標を示すことを目的としている。
平成24年度は本解析モデルの作成と単純モデルによる予備解析を予定していた。本解析モデルは下顎臼歯部欠損を想定し、欠損部にフィクスチャーを埋入したISRPDモデルである。生体と等価なモデルを構築するため、モデル外形は乾燥頭蓋骨の表面形状を計測デー
タをもとに作成している。また、歯や粘膜のサイズは日本人の解剖学的平均値を参考に作成している。
歯根膜および顎堤粘膜の被圧変位特性を再現するため歯根膜に直交異方性かつ非線形性、顎堤粘膜に非線形性を導入するが、それぞれの材料定数が適切であるかは単純モデルによる予備解析を行い決定する。また、支台歯と支台装置、粘膜と義歯床、インプラントと義歯床の間に接触解析を取り入れるためにも単純モデルによる接触条件設定の検討が必要である。
産前産後の休暇および育児休業のため平成24年12月10日より研究中断をしており現在下顎骨モデル作成の途中である。研究再開は平成26年5月の予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

購入したワークステーションの不具合により、ソフトの導入が予定より遅れたこと。また、産前産後の休暇、育児休業により研究中断をしているため。研究再開は平成26年5月を予定している。

今後の研究の推進方策

まず、現在途中である下顎骨モデルの外形の作成を進める。研究が遅れていることや、解析の効率化のためモデルの簡略化を再検討する。次に歯根膜および顎堤粘膜の被圧変位特性を再現するため、単純モデルによる予備解析を行いそれぞれ適切な材料定数の決定する。また応力分布や変位量などから適切な要素分割を検討する。さらに、支台歯と支台装置、粘膜と義歯床、インプラントと義歯床の間に接触解析を取り入れるためにも単純モデルによる接触条件設定の検討を行う。
上記の下顎骨モデルに対し、欠損部に直径、長さ、配置など種々の条件を備えたフィクスチャーを埋入したISRPD構築し、モデルを完成させる。
本解析では咬合力相当荷重下での解析を行い、支台歯や粘膜の変位量、応力分布、フィクスチャーあるいは周囲骨のひずみなどからフィクスチャー、支台歯および顎堤粘膜の3者に適切な機能圧分散を図ることができるフィクスチャーのサイズおよび配置を検討し
、ISRPDに必要なフィクスチャーサイズと配置を明らかにする。
研究進行状況が遅延しているため、効率的に研究を進める。

次年度の研究費の使用計画

産前産後の休暇および育児休暇により研究を中断してたため当該助成金が発生した。
研究再開時のソフトウェアの保守サポート等(増税により値段が高くなった)の費用に充てる予定である。

URL: 

公開日: 2015-05-28   更新日: 2015-06-16  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi