グラスアイオノマーセメントはフッ素徐放性を有し、歯髄親和性が高いと言われている。本研究においてまず細胞障害の有無について検討した。RPC-C2A細胞に対してセメント浸出液を作用させた場合、対照群と比較して細胞増殖障害を起こしていないことがわかった。セメント浸出液を作用させる事によりCOX-2 mRNA発現が誘導されたが、タンニン酸の作用により発現が抑制された。グラスアイオノマー浸出液を作用させることによりPGE2の産生量ならびにCOX-2タンパク質およびmRNAの発現の増加、さらにはその上流に存在する細胞内情報伝達系の活性化が認められた。タンニン酸はこれらを抑制することがわかった。
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