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2012 年度 実施状況報告書

多種のMRI画像情報を応用した高精度顎運動力学解析システムの開発と適用

研究課題

研究課題/領域番号 24792140
研究種目

若手研究(B)

研究機関京都大学

研究代表者

中井 隆介  京都大学, 再生医科学研究所, 研究員 (10576234)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードMRI / 顎運動 / 顎関節 / シミュレーション / 画像処理
研究概要

京都大学再生医科学研究所のMRI装置(Siemens社製MAGNETOM Sonata 1.5T)を用いて複数の被験者の顎運動の撮像を行い、その画像解析を行った。顎運動撮像では、True FISP (fast imaging with steady state precession) シーケンスの応用によって多断面同時撮像、両顎関節の静的な撮像には高解像度のspin echoシーケンスを用いた。また咀嚼筋では、高解像度MPRAGE (magnetization prepared rapid gradient echo)シーケンスを用いた筋肉のボリューム解析、T1値,T2値撮像を用いた特性解析、twice refocused spin echo EPI Diffusionシーケンスを使用した筋肉の内部構造解析を行った。これらを解析することにより、顎運動の軌跡と顎関節状態または咀嚼筋との間に関連性があることが明らかとなった。また画像軌跡解析ソフトウェアを用いることで、頭蓋骨3次元モデルと組み合わせることで3次元での顎運動状態を把握することが可能となった。これらの成果については、今年の国際磁気共鳴医学会で発表する予定である。さらに現在、顎運動データからの運動解析およびレジストレーション手法等のアルゴリズム開発を行っている。また、力学解析システムの構築を目指して、有限要素法(FEM)ソフトウェアを用いて、モデル作成や力学解析に関する種々のテストを行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

顎運動および咀嚼筋に関するMRI撮像では、そのプロトコルが確定され、解析に適した画像を得ることができるようになった。またそれらを解析することによって、以前よりも詳しい形で、顎運動の軌跡の特徴量と顎関節状態(障害)または咀嚼筋の特徴量との間に関連性が明らかとなった。また3次元画像軌跡解析ソフトウェアを開発し、これを用いて軌跡を解析し、頭蓋骨3次元モデルと組み合わせることで3次元での顎運動状態を把握することが可能となった。この技術は次のシミュレーションシステム構築に関しても重要なものとなる。また現在、有限要素法ソフトウェアを用いて、モデル作成や力学解析に関する種々のテストを行っており、現在のところ計画通りに順調に進展していると考えられる。

今後の研究の推進方策

今後は、昨年度MRIを用いて撮像したデータを元に、MR撮像・画像解析に加えて、MRI画像から取得した種々の情報を元に、3次元有限要素モデルの作成を開始し、力学解析システムの構築をスタートさせる。
まず、3次元の構造情報抽出プログラムを構築し、シミュレーションモデルのベースを定義する。また、各撮像画像間の位置データを補正するためのレジストレーション手法を確立する。さらに、各種MR画像から顎運動パラメータと関節円板の特性値を決定し、全体のモデルとして定義する

次年度の研究費の使用計画

次年度使用額について、当初は、ある有限要素法ソフトウェアを初年度に買取契約で購入する予定であったが、それよりもより望ましいと思われるソフトウェアがあり、それを買おうと検討したが買取では高すぎて買えないため、年間レンタル契約として購入することとした。よってそのソフトウェアが順調に使用ができるならば来年度も同様の年間レンタル契約料金が発生するため、それに次年度使用額分が必要となる。その他は国際学会、国内学会への旅費および学会参加費、ハードディスクやメディアの購入、英文校正等で使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Analysis of the Relationship of Mandibular Movement with the Condition of the Masseter Muscles and the Temporomandibular Joint Using Multi-Section Dynamic MRI and DTI and a T1, T2 Map2013

    • 著者名/発表者名
      Ryusuke Nakai, Takashi Azuma, Keiji Shigeno, Osamu Takizawa, Hiroo Iwata
    • 学会等名
      ISMRM 21st Annual Meeting & Exhibition
    • 発表場所
      Salt Lake City, Utah, USA
    • 年月日
      20130420-20130426

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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