癌細胞は非常に高い増殖活性を示し、低酸素環境下におけるHIF1活性化による糖代謝亢進が深く関与していると理解されてきた。しかし、口腔癌症例でのFDG-PETとFMISO-PETの対比から高度の糖代謝活性を低酸素状態単独では説明しえない症例が存在する。 FDG-PET、FMISO-PET撮影口腔癌症例につき、2000個を超える所属リンパ節標本を検証。転移病巣におけるHIF1、Ki67、GLUT1の発現をそれぞれ検討した。 全項目で転移巣に特異的な高発現を確認。HIF1は腫瘍中の低酸素に非依存的な発現パターンを示し、部分的だが糖トランスポーター発現に関与、増殖活性との非常に強い関連が考えられた。
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