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2013 年度 実施状況報告書

口腔癌におけるECMタンパクDPTを中心とした転移抑制機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 24792174
研究機関筑波大学

研究代表者

大和地 正信  筑波大学, 附属病院, 医員 (70451747)

キーワード口腔がん / microRNA / Dermatopontin
研究概要

以前より細胞接着に関与する細胞外マトリックスタンパクDermatopontin(DPT)に着目し, 口腔がんではin vitro, in vivoの双方でDPTの発現が有意に低下し, がんの転移に関わることが示唆されてきた. がん細胞の転移を律速的に支配する細胞移動と転移巣形成に際し, 細胞表面分子と細胞接着因子との相互作用が, その他の細胞外基質を含む微小環境において重要な役割を果たしていることが明らかになってきている. 本研究は, DPTの発現に関わるmicroRNAを用いて癌の転移制御を目的とし, 前年度に引き続きその発現解析を行った. 前年度までに口腔がん細胞株を用いて網羅的にmicroRNAの発現解析を行い, 候補microRNAとしてlet-7b-5p, miR-25-3pを絞り込んだ. 今年度はこれらを口腔がん細胞株にトランスフェクションし, DPTの発現変化を調べた. その結果, DPTのmRNAの発現に有意な発現変化は認められなかった. また, 細胞培養液中には, エクソサイトーシスによって放出されるmicroRNAが存在し, オートクラインまたはパラクライン様の作用によって細胞に取り込まれ, 作用を及ぼしていることが示唆されているため, 細胞培養液中に細胞から放出される遊離microRNAを抽出し, 網羅的発現解析を行った. その結果, 口腔がん細胞株で有意に発現変動のみられるmicroRNAが数種類認められた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

in vitroにおいてDPTの抑制に関わる候補microRNAの発現解析を行い, その結果をもとにin vivoの実験を行う予定であった. 候補microRNAとしてlet-7b-5p, miR-25-3pを絞り込んだが, DPTのmRNAの発現に有意な発現変化は認められなかった. そのため, in vivoの実験に至らず, 当初の計画より遅延が生じた.

今後の研究の推進方策

次年度は, データベースから得られたDPTの発現に関与することが示唆されるmicroRNA(miR-4441, 4752, 3158-5p)の定常状態における発現をin vitroで確認する. 有意な発現変化がみられたmicroRNAについて細胞株にトランスフェクションし, DPTのmRNAの発現やフェノタイプの変化を解析する予定である. それらのmicroRNAについてin vivoでの転移抑制試験を行うことを計画している.

次年度の研究費の使用計画

in vitroにおいてDPTの抑制に関わる候補microRNAの発現解析を行い, その結果をもとにin vivoの実験を行う予定であったが, microRNAの発現解析が遅れており, in vivoの実験に至らなかったため.
in vitroにおけるmicroRNAによるDPTの発現抑制の確認, およびその後のin vivoにおける実験を次年度に行うこととし, 未使用額はマウス購入等の経費に充てることとしたい.

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公開日: 2015-05-28  

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