研究課題
(3)siRNAによるK17ノックダウン細胞株の樹立:K17に対するsiRNAをZK1にトランスフェクションさせ、K17遺伝子をノックダウンさせた細胞株(ZK1_K17-siRNA)を作成した。Stealth RNAi Negative Control DuplexesをトランスフェクションさせたZK1を対照とし、RNAi効果の測定はRNAレベルで行った。(4)K17ノックダウン細胞株における14-3-3σ細胞内配置変化の認識:ZK1_K17-siRNAに対し抗14-3-3σ抗体および抗K17抗体を用いて蛍光抗体法を行い、蛍光顕微鏡にて両タンパク発現を確認した。14-3-3σの細胞内配置を観察したところ、control cellsでは14-3-3σは細胞質内に分布していたのに対し、ZK1_K17-siRNAでは核内に限局して分布していた。(5)K17ノックダウン細胞株の細胞増殖能および遊走能の変化の検討:ZK1_K17-siRNAを用い、その細胞増殖能および遊走能を対照と比較検討した。細胞増殖能の検討にはMTT法を用いた。細胞培養プレートに各細胞株を播種後7日までを各日計測したところ、実験群では有意に増殖能の低下を認めた。細胞遊走能の検討にはscratch assayにて行った。実験群は対象に比較して細胞遊走能の低下を認めた。(6) 研究総括:以上の実験結果から、K17と14-3-3σの分子動態の関連性が明らかとなり、口腔癌においてK17は14-3-3σを介して癌細胞の細胞増殖能と遊走能に重要な役割を担っていることが証明できた。
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