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2013 年度 実績報告書

骨髄幹細胞由来培養上清を用いた放射線口内炎治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 24792199
研究機関名古屋大学

研究代表者

古江 浩樹  名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (40567012)

キーワード放射線口内炎 / 口腔癌 / 放射線治療
研究概要

平成25年度はまず培養上清の作成を行った。当科にて保管している乳歯歯髄幹細胞を無血清培地にて培養し培養上清を作成した。続いて培養上清投与による影響を評価する予備実験として、扁平上皮癌細胞株に放射線照射を行い、がん細胞の放射線感受性を検討した。平成24年度はマウスを用いて放射線粘膜炎の作成を試みたが、照射範囲が狭い事や、照射後の栄養管理、照射後の粘膜炎の管理が困難であったことから、平成25年度は実験動物をラットに変更し研究を行った。ラット頭部に放射線を30Gy1回照射すると同時にラットの頸動脈から乳歯歯髄幹細胞培養上清1mlを投与し5週間目の治癒効果を病理組織学的に検討した。研究期間内にモデル動物の作成には至らなかったが、放射線粘膜炎を形成し評価可能であったラットについて検討した結果、培養上清投与に伴う組織学的に粘膜炎の治療効果に明らかな有効性は認められなかった。今後研究を推進していく上で、モデル動物の作成、放射線照射後の評価方法などについて検討を行う必要があると考える。続いて乳歯歯髄幹細胞培養上清投与に伴う炎症性サイトカインの動態をq-PCR、ELIZAを行い検討した。モデルとした動物は、放射線粘膜炎作成ラットでは評価困難であったため、当科にて現在検討中の肺炎誘発モデルを用いて検討した。その結果、乳歯歯髄幹細胞培養上清投与群において、コントロール群と比較し、炎症性サイトカインの低下を認め、抗炎症作用を有することが示唆された。今回の研究にて放射線粘膜炎に対する乳歯歯髄幹細胞培養上清投与による治癒効果に明らかな有効性は認められなかったが、他のモデル動物における培養上清の抗炎症効果が示されているため、放射線粘膜炎に対する何らかの粘膜炎の治療効果を有することが示唆された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Pathological analysis of Ki-67 and CD109 expression in tongue squamous cell carcinoma2013

    • 著者名/発表者名
      Sumitaka Hagiwara, Noriyuki Yamamoto, Hiroki Furue, Hiroki Sakakura, Toshio Shigetomi, Yoshiki Murakumo, Hideharu Hibi, Masahide Takahashi, Minoru Ueda
    • 雑誌名

      Journal of Oral and Maxillofacial Surgery, Medicine, and Pathology

      巻: 25 ページ: 276 281

    • DOI

      10.1016/j.ajoms.2012.10.002

    • 査読あり
  • [学会発表] 口腔扁平上皮癌患者に対する上部消化管内視鏡検査の有用性について2014

    • 著者名/発表者名
      西川雅也、山本憲幸、古江浩樹、萩原純孝、山口聡、石川純、若山 博隆、日比 英晴、上田 実
    • 学会等名
      第32回 日本口腔腫瘍学会総会・学術大会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター(札幌市)
    • 年月日
      20140123-20140124
  • [学会発表] 副甲状腺機能亢進症に関連し下顎骨に生じた骨形成線維腫の1例2013

    • 著者名/発表者名
      山口 聡, 山本 憲幸, 西川 雅也, 古江 浩樹, 萩原 純孝, 長嶺 健二郎, 玉利 正之, 石川 純, 日比 英晴, 上田 実
    • 学会等名
      第58回日本口腔外科学会総会・学術大会
    • 発表場所
      福岡国際会議場(福岡市)
    • 年月日
      20131011-20131013
  • [学会発表] Exosome構成タンパク質としてのCD1092013

    • 著者名/発表者名
      坂倉 寛紀, 萩原 純孝 山本 憲幸, 古江 浩樹, 長嶺 健二郎, 西川 雅也, 日比 英晴, 高橋 雅英, 上田 実
    • 学会等名
      第58回日本口腔外科学会総会・学術大会
    • 発表場所
      福岡国際会議場(福岡市)
    • 年月日
      20131011-20131011
  • [学会発表] 関節頭付き再建プレートと遊離腓骨皮弁を用いた下顎再建2013

    • 著者名/発表者名
      八木 俊路朗、鳥山 和宏, 高成 啓介, 澤村 尚, 神戸 未来, 山本 憲幸, 古江 浩樹, 重富 俊雄, 亀井 譲
    • 学会等名
      第37回日本頭頸部癌学会
    • 発表場所
      京王プラザホテル(東京都新宿区)
    • 年月日
      20130613-20130614

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公開日: 2015-05-28  

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