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2013 年度 実績報告書

CNPを用いた顎顔面領域におけるトランスレーショナルリサーチ

研究課題

研究課題/領域番号 24792201
研究機関京都大学

研究代表者

中尾 一祐  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40599932)

キーワード内軟骨骨化 / CNP / 顎顔面形態
研究概要

顎顔面の成長は、膜性骨化、内軟骨性骨化が複雑に混在して成長することが知られており、軟骨無形成症をはじめとする骨系統疾患においては、上顎骨の劣成長などの顎変形症が随伴することが報告されている。我々は、CNPノックアウト(CNP-KO)マウスは、上下顎の矢状方向への劣成長を認め、軟骨特異的CNPトランスジェニック(CNP-Tg)マウスでは上顎の矢状方向への過成長を認めたことを報告し、CNPが顎顔面形態に重要な因子であることを明らかとしてきた。
今回この強力な内軟骨骨化促進作用を有するCNPを用いた新たな顎変形症治療の開発を目的に研究を行った。
μCTによる顎顔面骨の形態解析にて、3か月齢のCNPノックアウト(CNP-KO)マウスとSAPプロモータを用い血中濃度上昇型CNPトランスジェニック(CNP-Tg)マウスを交配させたところ、CNP-KOマウスにおいて認めた上下顎の劣成長は野生型のマウスと同程度の顔面形態まで改善することができた。
上下顎骨の劣成長を改善することができたメカニズムを解析するためにCNP-KOマウスから頭蓋底および下顎骨を採取し器官培養を行ったところ、CNP-KOから採取した頭蓋底および下顎頭は野生型マウスから採取したものに比べ、劣成長を呈していたが、CNPの添加により頭蓋底の軟骨結合部および下顎頭軟骨は有意に伸長し、頭蓋底および下顎骨の長軸方向への成長が促されることが示された。組織学的解析を行ったところ、特に肥大化層の細胞の肥大化が促進されていた。
以上のことからCNPの全身投与は中顔面の劣成長の新たな治療となりうる可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2013 その他

すべて 学会発表 (5件)

  • [学会発表] 顎顔面形態における内軟骨骨化の影響2013

    • 著者名/発表者名
      中尾一祐 大久保康則 山中茂樹 磯部悠 池野正幸 小山典昭 大澤賢次 別所和久
    • 学会等名
      第58回日本口腔外科学会総会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      20131011-20131013
  • [学会発表] Impact of local CNP/GC-B system in growth plates on enchodral bone growth.2013

    • 著者名/発表者名
      Nakao K, Yasoda A, Osawa K, Fujii T. Kondo E, Koyama N, Kanamoto N, Miura M, Kuwahara K, Akiyama H, BesshoK, Nakao K.
    • 学会等名
      6th International Conference on cGMP.
    • 発表場所
      Erfurt
    • 年月日
      20130628-20130630
  • [学会発表] C-type natriuretic peptide (CNP) / guanyl cyclase-B (GC-B) system in growth plate promotes endochondral bone formation through autocrine/paracrine mechanism2013

    • 著者名/発表者名
      Nakao K, Yasoda A, Osawa K, Koyama N, Miura M, Akiyama H, BesshoK, Nakao K
    • 学会等名
      2nd Joint Meeting of the International Bone and Mineral Society and The Japanese Society for Bone and Mineral Research approaches (IBMS2013)
    • 発表場所
      Kobe
    • 年月日
      20130528-0601
  • [学会発表] C型ナトリウム利尿ペプチド(CNP)の顎顔面形態における影響および顎変形症に対する臨床応用の可能性 -遺伝子改変マウスを用いた解析-2013

    • 著者名/発表者名
       中尾一祐 八十田明宏 小山典昭 近藤絵里 藤井寿人 別所和久 中尾一和
    • 学会等名
      第86回日本内分泌学会学術総会
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      20130427-20130428
  • [学会発表] 内軟骨性骨化の顎顔面形態に対する影響(軟骨細胞特異的CNPノックアウトマウスを用いた研究)

    • 著者名/発表者名
      山中茂樹 中尾一祐 磯部悠 池野正幸 小山典昭 別所和久
    • 学会等名
      第25回日本口腔科学会近畿地方部会
    • 発表場所
      大阪

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公開日: 2015-05-28  

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