本研究は、シスプラチン(CDDP)耐性口腔扁平上皮癌細胞の抗血管新生薬の効果について明らかに解析する目的で行った。具体的には、3種のヒト口腔扁平上皮癌由来細胞株を用い、血管新生に関するタンパク(ANG-1、ANG-2、VEGF、CD31)について検討した。その結果、ヒト口腔扁平上皮癌由来細胞株と比較して、CDDP耐性ヒト口腔扁平上皮癌由来細胞株における各タンパクの検出率は増加していたが、ANG-1、ANG-2については有意差を認めなかった。放射線化学療法後口腔扁平上皮癌細胞の口腔扁平上皮癌細胞の化学療法に対する感受性については、今回検索したマーカー以外の他の要因も関わっていることが示唆された。
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