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2013 年度 実施状況報告書

ミトコンドリアをターゲットとした口腔癌新規治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 24792209
研究機関神戸大学

研究代表者

長谷川 巧実  神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (50546497)

キーワード口腔癌 / 炭酸ガス
研究概要

本研究においては、癌細胞に対し局所的炭酸ガス投与を行い、細胞内ミトコンドリア量を増加させ、ミトコンドリアのアポトーシス経路を活性化させることにより、癌細胞のアポトーシスへの誘導を証明、解析することを目的とした。
in vivoでの検討で、ヒト口腔扁平上皮癌由来細胞(HSC-3)を継代培養し、Nude Mouse背部に皮下移植した。CO2実験群とコントロール群に分け、開発したCO2吸収ゲルとCO2投与装置を用いて、週2回、投与時間20分で経皮的CO2投与を開始、移植28日後まで各回の腫瘍
体積を評価した。実験終了後、腫瘍を採取した。採取した組織よりRNA、タンパク質抽出を行い、Real-time PCR法、Western blot法を用いて、ミトコンドリア経路のアポトーシスの解析の解析を行った。また凍結組織切片を作製し、組織学的解析として、各染色を行った。
コントロール群と比較し、炭酸ガス投与群において、腫瘍体積の増殖抑制効果が認められ、ミトコンドリア経路のアポトーシス関連因子の上昇、転移抑制因子の減少を認めており、解析中である。また腋下リンパ節の転移数減少が認められた。
Real-time PCR法を用い、CO2投与群において、PGC-1αおよびTFAMの有意な遺伝子発現増加、ミトコンドリア数の増加傾向を認めた。Western blot法で、Caspase-3, -9, PARPすべてにおいて、CO2群での蛋白レベルの増加を確認した。
in vivoにおける炭酸ガス投与による、ミトコンドリア経路を介した癌細胞の増殖抑制および転移抑制効果が証明されつつある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

in vitroでの研究は現在、進行中、解析中であるが、
in vivoの実験では、上記に示したように、すでに腫瘍抑制効果が示されつつあり、おおむね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

引き続き、研究計画書に沿って、研究を推進していきたい。
特に、現在、示されつつあるin vivoのデータの解析完了と、扁平上皮癌以外の細胞での検討をすすめていきたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ミトコンドリア経路に関連した口腔癌新規治療法の開発2013

    • 著者名/発表者名
      武田大介、長谷川巧実、今井佑輔、榊原晶子、重田崇至、南川 勉、渋谷恭之、古森孝英.
    • 学会等名
      題58回日本口腔外科学会総会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      20131011-20131013

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公開日: 2015-05-28  

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