研究課題
骨再生時において、CCN3は骨芽細胞のみならず、破骨細胞のいずれの分化も、相互に制御、調整するコントロール因子である可能性が高いことが示された。このことは、骨格の維持に不可欠なリモデリング機構にCCN3が深く関わっていることを示すものである。骨再生には、過度の再生を抑制する制御因子の存在が重要であり、その役割をCCN3が担っていることは未だ報告がないことから、CCN3が骨再生のメカニズムを総合的に解明する上で極めて重要な因子として、さらに詳細な検討を行う必要性が示唆された。その後のCCN3遺伝子改変マウスを用いた骨再生過程の解析において、CCN3が再生過程を制御、調整する極めて重要なコントロール因子であることを示す研究に関与し、CCN3 protein participates in bone regeneration as an inhibitory factorと題して共同研究者として発表した(J. Biol. Chem.(査読有)288: 19973-5, 2013)。現在、CCN3遺伝子改変マウスと野生型マウスの骨再生過程において、極めて初期の段階で免疫組織学的に血管新生に差が生じていることが示されたため、分子生物学的手法を用いて解析を進めている。プレリミナリーな結果ではあるが、CCN3とVEGFの相互作用の程度により、血管新生に差異が生じている可能性が示唆されたため、現在、さらに詳細な検討を行っている。
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J. Biol. Chem.
巻: 288 ページ: 19973-5
10.1074