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2013 年度 実施状況報告書

口腔扁平上皮癌におけるHSP90αとHIF-1αに対する分子標的治療の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 24792236
研究機関長崎大学

研究代表者

山田 慎一  長崎大学, 大学病院, 講師 (50380853)

キーワード口腔癌 / 転移 / 浸潤 / 分子標的
研究概要

Skp2の口腔扁平上皮癌における浸潤・転移能に関する影響を引き続き検討を行った。これまでにSkp2の発現は口腔扁平上皮癌においては臨床病理学的因子では組織型、T分類、N分類、浸潤様式と有意に関連があることを示し、また、Skp2過剰発現症例では有意に予後が不良であることを示してきた。加えてSkp2の発現を舌癌由来細胞株であるHSC3を用いてsiRNAにて抑制し細胞生物学的特性を検討したところ、浸潤能、遊走能の有意な低下が認められた。また、局所浸潤に関してMMP-2、MMP-9の発現が抑制されていることが確認され、同様にゼラチンザイモグラフィーにても抑制が確認された。これらは転写因子であるSp1を介して調節されている可能性が示唆された。今後はヒストン脱アセチル化酵素阻害薬であるvorinostatを用いて口腔癌治療への応用への可能性を検討する予定である。
FOXC2についても検討を行っており、FOXC2の発現は舌癌では臨床病理学的因子としてT分類、N分類、浸潤様式と有意に相関があり、多変量解析ではT分類と相関がみられた。また、過剰発現例では有意に予後不良であった。また、舌癌由来細胞株を用いて細胞生物学的特徴を解析したところ、FOXC2の発現は増殖能と有意に相関がみられ、浸潤能とは相関する傾向が認められた。現在、VEGFとの関連を検討を行っている。また、siRNAによる発現抑制下での細胞生物学的特徴の変化を検討する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

これまで継続しているSkp2、FOXC2の研究を遂行していることもあり、やや遅れている。今後、早急にARNTについて免疫染色を行い、臨床病理学的因子との相関を検討し、舌癌細胞株での細胞生物学的特性を検討する予定である。

今後の研究の推進方策

これまで口腔扁平上皮癌における転移、浸潤に関する分子に注目してそれぞれの発現と臨床病理学的因子との相関、予後因子になりうるか、加えて細胞生物学的特徴について検討を行ったてきた。今後、これらの結果、実験手技を用いて鋭意、本研究を遂行していく予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Co-overexpression of cortactin and CRKII increases migration and invasive2014

    • 著者名/発表者名
      Shin-ichi Yamada, et al.
    • 雑誌名

      Journal of Oral and Maxillofacial Surgery, Medicine, and Pathology

      巻: 26 ページ: 14-21

    • 査読あり
  • [学会発表] 口腔扁平上皮癌浸潤能におけるSkp2によるSp1を介してのMMP-2, MMP-9の発現制御2014

    • 著者名/発表者名
      山田 慎一、他
    • 学会等名
      第32回日本口腔腫瘍学会総会・学術集会
    • 発表場所
      札幌市 札幌コンベンションセンター
    • 年月日
      20140123-20140124
  • [学会発表] Skp2 regulates the expression of MMP-2 and MMP-9 via Sp1, and enhances invasion potential of oral squamous cell carcinoma2013

    • 著者名/発表者名
      Shin-ichi Yamada, et al.
    • 学会等名
      第21回国際口腔顎顔面外科学会(ICOMS2013)
    • 発表場所
      Barcelona, Spain
    • 年月日
      20131021-20131024

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公開日: 2015-05-28  

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