研究課題/領域番号 |
24792246
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
山内 健介 東北大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (10364150)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 口腔外科 / 骨造成 |
研究概要 |
本年は使用材料と使用動物の事前調査を中心に行い、材料選定、各種申請手続きを中心に行った。まず、使用する生体適合性形状記憶合金のメッシュについては膜性骨化様式の骨形成を促す上で厚さを0.275mmと設定し、その形態回復力をトルク計測器などを用いて計測し、0.4Nとした。しかしながら、この材料を使用した場合、ブタ頭頂骨を被覆する軟組織(皮膚、皮下組織)は厚く、伸展力に対する組織量のバランスが悪いことが予想されたため、使用動物をより小型の動物種であるウサギ(日本白色種)に変更することとした。これにより、伸展力に対する組織反応性が高められ、骨膜間隙の自動形成が確実に促されるものと予想している。次に、伸展刺激が加わるまでの待機期間中に形状記憶合金(SMA)を抑制する材料について検討したところ、糸状のグリコール酸/乳酸ポリエステルを用いることとした。この材料は組織埋入後の組織抗張力が21日目で50%であることから、SMAの持つ形態回復力を至適期間と考えられる術後2~4週で作動させると予測している。初期実験で作動までの期間が4週以上と長期になる場合は、使用する材料の径を小さくするか、また2週未満と短期になる場合は径を大きくすることで対応する予定である。 以上の材料および実験プロトコールにて現在実験を継続中であるが、年度内に研究機関を異動したため実験の進行は当初の計画よりやや遅れている。試料採取、組織形態評価を行い、学会、科学雑誌にて投稿予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2012年9月より九州歯科大学から東北大学に異動したため、計画していた動物実験施設が変更となり、新施設での実験計画書の受理など書類手続き、実験器具の調達に時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
現在、実験を進行中であり、試料採取後の評価についても既に準備は終了している。積極的に動物実験を進め、早期に評価過程に移行する予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
進行中の動物実験に関連した飼育費、材料費の他、組織評価に関わる物品に対して使用する予定である。また、取得した結果から国内外の学会参加と論文投稿についても研究費を使用する予定である。
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