顎関節症は歯科三大疾患の一つで、20歳代以降は年齢を問わず患者が多い。しかし、顎関節の複雑な構造と機能から様々な症状を示すため、正確な診断と治療が困難な場合も多い。顎関節内部の状態を細胞レベルで調べる方法は未だ確立されておらず、他の病気(顎関節疾患)と見分けることも難しい。関節洗浄は顎関節症によく用いられる治療法の一つで、本研究では治療後に廃棄されるこの洗浄液を使って関節内部の様子を詳しく調べる方法を確立した。また、実際の治療への応用法について検討も行った。この検査法により、患者に新たな負担をかけずに顎関節の中の様子を詳しく調べ、適切な治療が行えるようになると考えられた。
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