研究課題/領域番号 |
24792252
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
岩崎 良太郎 慶應義塾大学, 医学部, 講師(非常勤) (30365390)
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キーワード | 骨代謝 / 細胞融合 |
研究概要 |
これまでに、OC-STAMP KOマウスでは破骨細胞の細胞融合が完全に欠失し、多核化しないことによって骨吸収能が有意に低下することが明らかとなっている。またOC-STAMP KOマウスで発現遺伝子解析を行ったところ、破骨細胞分化マーカーや、細胞融合関連遺伝子の発現ではWT,KOマウスで有意な差を認めなかったことから、OC-STAMPは他の因子には影響せず、単独で細胞融合に必須の機能を有していることがわかった。そこで本研究課題では以下の事を解明したいと考えている。 I:細胞融合を介した骨代謝制御 II:OC-STAMPを介した破骨細胞の細胞融合制御機構 III:細胞融合制御因子の解明 骨代謝制御に関しては、in vivoでの骨密度の測定、骨形態計測、骨吸収アッセイを行ったところ、骨密度は低下し骨吸収脳の低下が認められた。それらはOC-STAMP KOマウスでは破骨細胞の細胞融合が欠失することから、破骨細胞面積が低下したことが考えられる。そこで破骨細胞面積と骨密度を測定すると破骨細胞面積の低下および骨密度の低下が認められた。 OC-STAMPを介した破骨細胞の細胞融合制御機構の解明に関してOC-STAMP KOマウスでは破骨細胞の融合が起こらないことから、マイクロアレイをもちいてOC-STAMP KOマウスと野生型マウスでの発現遺伝子を比較し、破骨細胞の融合に関連する分子を同定する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在までに、細胞融合を介した骨代謝制御に関して研究が進んでいる。 骨代謝制御に関しては、in vivoでの骨密度の測定、骨形態計測、骨吸収アッセイを行ったところ、骨密度は低下し骨吸収脳の低下が認められた。それらはOC-STAMP KOマウスでは破骨細胞の細胞融合が欠失することから、破骨細胞面積が低下したことが考えられる。そこで破骨細胞面積と骨密度を測定すると破骨細胞面積の低下および骨密度の低下が認められた。 in vivoでの骨密度の測定、骨形態計測、骨吸収アッセイを行いOC-STAMP 欠損マウスでは、破骨細胞による骨吸収が抑制されているが、骨芽細胞による骨形成は促進されており、その結果骨量は増加していた。これらのことから、破骨細胞による骨吸収抑制と骨芽細胞の活性上昇の両面から、骨量を増加させることが可能となる事が示唆されている。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は、OC-STAMPを介した破骨細胞の細胞融合制御機構の解明に関して、マイクロアレイをもちいてOC-STAMP欠損マウスと野生型マウス、OC-STAMP Tgマウス由来の破骨細胞の発現遺伝子を比較し、破骨細胞の融合に関連する分子を同定する。
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