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2012 年度 実施状況報告書

口腔癌に対するクロノテラピーの応用-特にメラトニンを用いた人為的位相について-

研究課題

研究課題/領域番号 24792256
研究種目

若手研究(B)

研究機関東海大学

研究代表者

大鶴 光信  東海大学, 医学部, 講師 (60384864)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード時計遺伝子 / 口腔癌 / メラトニン
研究概要

口腔癌細胞株のKON、HSC-3、HSC-4、SAS、OSC-20・Ca9-22および線維芽細胞株であるWI-38を用いてmRNAレベルで時計遺伝子のBmal-1, Per-2とメラトニンレセプターMellaRの発現をreal time PCR を用いて半定量的に測定した。
その結果、線維芽細胞株はBmal-1, Per-2, MellaRにおいて約24時間の発現周期を認め、サーカディアンリズムが確認された。それに対し、口腔がん細胞のBmal-1, Per-2, MellaR発現周期は細胞株により異なるが約12時間から20時間であり、短縮が認められた。
口腔癌細胞と正常細胞における時計遺伝子の発現周期の違いが認められたことにより、これが細胞分裂周期に影響していることが示唆される。これを応用したクロノセラピーを確立することにより、抗癌剤の効率的な投与・副作用の軽減が期待され、口腔癌治療の発展が期待できる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成24年度にマウスに口腔がん細胞を移植し、癌関連遺伝子・時計遺伝子の時間による発現の変化をRNA・タンパクレベルで解析する予定であったが、時計遺伝子・メラトニンレセプターのmRNA測定条件を決定するのに時間がかかってしまった。次年度はこの遅れを取り戻すよう実験を推進する予定である。

今後の研究の推進方策

平成25年度は明暗周期条件化で飼育したマウスに口腔がん細胞を移植し、癌関連遺伝子・時計遺伝子の時間による発現の変化をRNA・タンパクレベルで解析する。
また、クロノセラピーを応用した化学療法が口腔悪性腫瘍に有用か検討する。さらに、メラトニンを用いた人為的時間位相によるクロノセラピーの可能性を模索する。
具体的には明暗周期条件下で飼育を行った口腔癌細胞株移植マウスを用いて実験を行う。
1. 明期初期である9時に抗腫瘍薬を腹腔内投与した群をA群、暗期初期の21時に投与した群をB群、何も投与しないcontrol群をC群とし、腫瘍径を経時的に計測し抗腫瘍効果を比較する。抗腫瘍薬には、VEGF阻害剤SU1498、血管内皮細胞増殖抑制薬TNP-470、5-FU、CDDPを用いる。
2. 投与7日目にマウスより腫瘍と肝臓を摘出し、時計遺伝子、増殖因子、細胞周期関連因子を前年度同様に定量し、口腔癌の化学療法におけるクロノテラピーの有用性について検討する。

次年度の研究費の使用計画

実験動物購入費・飼育費や試薬・プラスチック器具購入費、また研究成果登校および外国語論文の校閲に使用する予定である。

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公開日: 2014-07-24  

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