研究概要 |
口腔癌細胞株のKON、HSC-3、HSC-4、SAS、OSC-20・Ca9-22および線維芽細胞株であるWI-38を用いてmRNAレベルで時計遺伝子のBmal-1, Per-2とメラトニンレセプターMellaRの発現をreal time PCR を用いて半定量的に測定した。 その結果、線維芽細胞株はBmal-1, Per-2, MellaRにおいて約24時間の発現周期を認め、サーカディアンリズムが確認された。それに対し、口腔がん細胞のBmal-1, Per-2, MellaR発現周期は細胞株により異なるが約12時間から20時間であり、短縮が認められた。 口腔癌細胞と正常細胞における時計遺伝子の発現周期の違いが認められたことにより、これが細胞分裂周期に影響していることが示唆される。これを応用したクロノセラピーを確立することにより、抗癌剤の効率的な投与・副作用の軽減が期待され、口腔癌治療の発展が期待できる。
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