研究課題
中枢神経におけるグルタミン酸受容体の異常疼痛発症の関与については広く研究され、役割については明らかになりつつある。自由神経終末にグルタミン酸受容体が存在し、末梢組織損傷や炎症により角化細胞、シュワン細胞および血漿からグルタミン酸が放出されることが最近報告されている。しかしながら、末梢神経におけるグルタミン酸受容体の異常疼痛への関与はほとんど明らかにされていない。そこで、口腔顔面領域に発症する異常疼痛の神経機構解明および治療法の開発をめざし、末梢グルタミン酸受容体の役割を解明することを目的として本研究を行った。本研究では、顔面皮膚へのグルタミン酸持続投与を行ったラットを用い、侵害刺激に対する逃避反射、三叉神経節における免疫染色および三叉神経おける神経活動の記録を行い、グルタミン酸投与によって発症した異常疼痛には、代謝型グルタミン酸受容体であるmGluR5を介した温度および機械刺激を受容するTRPV1とTRPA1の活性化が関与する可能性を明らかにした。
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J Dent Res
巻: 92 ページ: 1113-1117
巻: 92 ページ: 456-460