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2013 年度 実施状況報告書

抗腫瘍性ケモカインBRAKを標的分子とする口腔癌へのテーラーメイド医療の導入

研究課題

研究課題/領域番号 24792261
研究機関神奈川歯科大学

研究代表者

小澤 重幸  神奈川歯科大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (40434394)

キーワードCXCL14 / セツキシマブ / 脱メチル化剤 / BRAK
研究概要

CXCL14/BRAKのプロモーターがメチル化している癌細胞では、EGFR阻害剤の単剤では腫瘍縮小効果が得られないであろうとするのが我々の仮説である。そこでCXCL14のプロモーターがメチル化している癌細胞であるYCU-H891を用いて、EGFR阻害剤 (セツキシマブ) と脱メチル化剤 (デシタビン) の併用療法をin vivoの実験系で試みた。実験方法はYCU-H891をヌードマウスの背部皮下に移植し、腫瘍細胞定着後 (約1週間) セツキシマブとデシタビンの腹腔投与を行った。結果として、セツキシマブ単剤では抗腫瘍効果は得られず、デシタビンと併用することでセツキシマブは効果を発揮する結果を得ることができた。また、移植腫瘍内におけるCXCL14の発現を確認すると、デシタビン単剤でもCXCL14の発現は回復するが、セツキシマブはその発現を上昇させることが明らかとなった。このことから、セツキシマブとデシタビンの併用療法がCXCL14のプロモーターがメチル化している癌細胞に対しては有効である可能性が示された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

予定通り、実験は進行しているため、おおむね順調に進行しているとした。しかしながら、使用したEGFR阻害剤はゲフィチニブではなくセツキシマブを使用した。その理由としては、セツキシマブが最近口腔癌に適用拡大されたこともあり、今後の臨床への応用を考えるとセツキシマブが適当と考えられたからである。薬剤の変更に伴い、条件検討等の見直しに時間をようしてしまった。

今後の研究の推進方策

今後の研究目的として、CXCL14の抗腫瘍効果のメカニズムの解明は必須である。方法としては、癌細胞にCXCL14を強制発現 (発現ベクタいー使用) 及び発現低下 (sh-RNA使用) させ、マイクロアレイ解析によってCXCL14によって制御を受ける遺伝子の網羅的解析を行う。発現変動を示した遺伝子で、血管新生もしくは免疫応答に関与する遺伝子に着目し、血管内皮細胞や免疫細胞と共培養し、CXCL14の機能解析を行う予定である。

次年度の研究費の使用計画

予定より消耗品の使用が少なかったため。
今年度は、消耗品及び論文投稿料に使用する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Acidic extracellular microenvironment and cancer.2013

    • 著者名/発表者名
      Kato Y, Ozawa S, Miyamoto C, Maehata Y, Suzuki A, Maeda T, Baba Y.
    • 雑誌名

      Cancer Cell Int.

      巻: 13(1) ページ: 89

    • DOI

      10.1186/1475-2867-13-89.

    • 査読あり
  • [学会発表] セツキシマブによる抗腫瘍性ケモカインBRAKの発現上昇メカニズムの解明2013

    • 著者名/発表者名
      小澤重幸,近藤忠稚,生駒丈晴,鈴木健司,久保田英朗
    • 学会等名
      日本口腔外科学会
    • 発表場所
      福岡国際会議場
    • 年月日
      20131011-20131013

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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